近年急速に関心を集めているアドラー心理学。その解説本ともいうべき本です。2冊、別のタイトルですが、続き物なので「嫌われる勇気」→「幸せになる勇気」の順に読むべきです。
若者と老哲学者の対話形式で、アドラー心理学の要点を解説していきます。対話形式なので、とても読みやすいです。劇薬と言われることもあるアドラー心理学ですが、トラウマなどの因果論ではなく、「自分がこうありたいから、今こうなっている」という目的論に立脚し、愛、課題の分離など独自の思想を解説しながらどうすれば幸せになれるのかを追求していきます。
と書いていても分かりにくいですね。文章で説明するのは難しいです。読んでみると難解な本ではないのですが。
「すべての悩みは人間関係にある」「課題を分離する」といったテーマは、私にとっても新鮮でした。一方で愛すれば誰でも伴侶にできるといったことは、極論とも思え、確かに劇薬と例えられるのも一理あります。
実践しようとするとなかなか大変だとは思いますが、考え方が少し変わるようなヒントが多く散りばめられている気がします。なまじの自己啓発本を読むよりもストンと腹に落ちる感じがしました。
どちらかというと続編の「幸せになる勇気」の方がこなれていて、内容的にも私は面白かったです。
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